先週末12日の米国株式市場は3指数ともに上昇しました。インフレがピークアウトしたとの見方が広がり、米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを緩めるとの期待が強まったことが要因です。7月以降の米国株は今年の前半に見られた動き(利上げペース加速による株価下落)とは逆の動きです。
今日はサマーラリー期間の米国株を業種別で確認します。
サマーラリーとは、7月の独立記念日(7/4)から9月のレーバーデー(9月第1週月曜日)まで、株価が上昇しやすいアノマリー(経験則)のことです。
独立記念日の前営業日の7月1日から8月12日まで、年初から8月12日までのデータを確認します。米国株3指数も比較しました。
(単位:%) 7/1から 年初来
一般消費財S +21.8 ▲16.9
情報技術 +18.2 ▲13.8
資本財S +13.2 ▲5.8
金融 +11.2 ▲9.2
不動産 +9.4 ▲12.3
素材 +9.4 ▲10.5
電気通信S +8.7 ▲23.9
エネルギ― +7.9 +41.4
公益事業 +6.4 +6.9
生活必需品 +3.0 ▲2.6
ヘルスケア +2.9 ▲5.3
ナスダック総合 +17.3 ▲16.6
S&P500 +11.9 ▲10.2
NYダウ +8.6 ▲7.1
(出所)QUICKデータを基に当社作成
今回のサマーラリーは一般消費財Sと情報技術が上昇しています。今年の前半下落が大きかった業種です。3指数では情報技術と一般消費財Sの構成比が高いナスダックの上昇が目立ちます。ナスダック総合は今年32%まで下げる局面がありましたが、約半分まで回復してきました。
ナスダック総合は昨年11月19日に16,057ポイントの過去最高値をつけていますが、そこから6月16日に10,646ポイントまで下落しました。その半値戻しが13,352ポイントのため、この水準に回復するのかに注目が集まります。あと305ポイントのため、今週中の達成があるかもしれません。
分散投資においてはナスダックの波に乗るのが有効と考えています。