「ニッセイ・ワールドスポーツ・ファンド-メダリスト」は、世界(含む日本)のスポーツビジネス関連企業の株式に投資するファンドです。
2021年3月末の月報より、運用者の視点をご紹介します。
3月に、米プロフットボールNFLが試合中継の放映・配信契約をメディア各社と新たに結んだことを発表しました。
放映権料は2033年まで年約100億ドル、11年間で総額1100億ドルと報道されており、現在から倍近くなったと推定されています。
NFLは新型コロナウイルス感染症の影響で大きな打撃を受けた米プロスポーツの一つですが、驚くほどの高額契約が結べた背景にはNFLの圧倒的な人気・スポーツのコンテンツ価値の高さがあるとみられています。
テレビの視聴者数が減るなかで、NFLの中継は依然として圧倒的な視聴者数を誇っており、全世界で人気のサッカーで最高額の放映権収入を得ているイングランド・プレミアリーグ(年間約42億ドル)の倍以上となることはコンテンツ価値の高さを表しているといえます。
また、今回放映権料の高騰以上に注目されているのが、ストリーミングの権利です。
CBSが「Paramount +」、Foxが「Tubi」、NBCが「Peacock」、ESPNが「ESPN+」と米主要放送ネットワークがそれぞれ展開しているストリーミングサービスで持ち分の試合中継を同時配信する権利を得ています。さらにアマゾン・ドット・コムは木曜夜に開催される試合について年15試合を独占配信する契約を結んだことを発表しており、権利料は年10億ドルと推定されています。インターネット大手が参入に意欲を示しているスポーツのインターネット動画配信、メディア大手によるストリーミングサービス競争、さらに今後これらのメディア広告で大きな存在感を示してくるとみられているスポーツベッティングの動向など、アメリカのスポーツメディア市場はスポーツ産業にとって最も重要な位置を占めており、スポーツの産業発展に大きく貢献しています。
当ファンドでも上位に保有するウォルト・ディズニーのスポーツ専門チャネルであるESPNをはじめスポーツメディア市場の動向を引き続き注視し、企業価値を向上することができる銘柄への投資を進めていきます。
投資信託のリスク・費用等